みんまち村ができるまで
わたしたちは2015年から泉佐野市大木で活動をはじめました。
しかし、まだ自分たちの拠点がなかったので、ぜひとも歴史と自然を感じるここで拠点づくりをしたいということで空き家を探していました。
そこで江戸時代末期~明治時代初期に建てられた築150年の古民家がありました。
持ち主の方はすでに住んでおりませんが、お仏壇を守ってくれるのでしたら、ご自由にお使い下さいということで私たちはお借りすることにしました。
しかし、2018年9月に超大型台風が上陸し、このあたり一帯は甚大な被害に合い、この古民家もその1つでした。
屋根は一部崩落し、室内からは青空が望めるほどで雨漏りが酷く、建物全体で7箇所も雨漏りがありました。瓦が長年かけて少しずつズレていき、雨漏れしているところもあれば、飛来物で瓦が割れているところもあります。しかし、放置していると被害がみるみる広がっていき、手の施しようがない状態までなっているところまでありました。
私たちはボランティア団体として活動していたので、活動資金はほぼゼロの状態でした。このままお借りしても修復することもできず、自分たちの手で瓦を動かして少しずつできることはやりました。
しかし、メンバーは日頃別の仕事を持っているので、フルで修復活動をするには限界がありました。
そこで全国の方々からクラウドファンディングによって協力を仰ぐことにしました。
2021年8月に開催し、総額3,693,000円をご支援いただきました。全国からの応援メッセージを受けてとても勇気付けられました。支援金すべてが古民家の修復に使用するわけではありませんが、とても前進するきっかけとなりました。ご支援いただきました皆々様、本当にありがとうございました。
あわせて同時期に泉佐野市から古民家等活用型活動拠点整備補助金があることを知り、すぐさま応募させていただき、プレゼンをした結果、見事最高点で採用して頂くこととなりました。この補助金は最大250万円まで活用させていただくことになりました。
建物の面積が広いので被災した内容を最大限にリノベーションすると、金額は1ケタ足りない状態だったのですが、なんとか修復するところに集中させ、できるだけスタッフやボランティアの方々の力をお借りしてDIYでできるところをすることにしました。
資金が不足していることで、ただ単に安価な建築資材を使用するという発想ではなく、オーガニックタウンの拠点づくりということもあり、できるだけ体に優しい自然素材を使用することにこだわり、無添加の漆喰や無垢フローリング、ベンガラや柿渋塗料などを使用しました。
クラウドファンディングでは、リターン品の中にリノベーション工事のDIYに参加できる権利や完成した後、この施設を利用してワークショップを開催するといったものも多数そろえました。
リノベーションを終え、スタッフも皆、最終段階に入り、いろんな準備に取り掛かりました。
修復のほとんどが屋根や崩落した壁などに費やされましたが、それでもようやく完成し、なんとかグランドオープンを迎えることとなりました。
みんなで手作りでしたので、味わい深い仕上がりになっていますが、参加してくださった方々みんなの想いが詰まったとても大切で大きな宝箱ができた!という感じになりました。
ご協力くださったみなさん、本当にありがとうございました!
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